Simplex Integrated Report 2024【統合報告書】
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― 急成長を遂げているクロスピアの特徴について教えてくださいクロスピアの経営ビジョンは、DX領域で他のコンサルファームを圧倒する存在になることです。クロスピアが手掛ける案件は、企業の最高経営幹部(CXO)が抱える重要な経営課題に絡むものがほとんどです。私たちはまさに顧客マネジメントと日々対峙しながらビジネスの成功を共に築いていくことを目指しています。これに対して、DX支援の現場では、戦略の策定だけでなく、実行支援に対するニーズも高まっています。なぜなら、感度の高い企業のマネジメント陣は、コンサルファームが戦略を策定し、実際のシステム開発や実行支援は他のベンダーが担当する従来の座組にもどかしさを感じているからです。つまり、彼らが求めているのは、戦略の策定だけでなく、実現可能性を測る技術検証やPoC(概念実証)、プラットフォーム構築までをスピーディーに実施することなのです。ESGSimplex Integrated Report 202420COOメッセージDX特化型コンサルファームクロスピアの挑戦と展望ビジネスモデル成長戦略シンプレクス・ホールディングス株式会社 取締役副社長(共同COO)Xspear Consulting株式会社 代表取締役社長早田 政孝シンプレクスグループについて中計2027における最大の注力領域である戦略/DXコンサルティング。その提供主体として、2021年4月に創設されたクロスピアは、さまざまなステークホルダーから注目を集めています。クロスピアの競争優位性や優秀なコンサルタントを惹きつける理由、そして今後の展望について、シンプレクス・ホールディングスの取締役副社長(共同COO)であり、クロスピアの代表取締役社長でもある早田政孝に話を聞きました。DXを推進する顧客マネジメントのパートナー― シンプレクスグループにおけるクロスピアの役割について教えてくださいシンプレクスグループでは、テクノロジーがビジネスの成功を左右する重要な領域を「クロスフロンティア領域」と定義し、事業領域の拡大を成長戦略の核としています。このビジョンのもとに誕生したのが、DXに特化した総合コンサルファーム、クロスピアです。クロスピアという社名には、DXを目指すさまざまな領域に「槍(スピア)」を放ち、グループ全体の成長を力強くリードしていきたいという強い意志が込められています。事実、クロスピアはシンプレクスグループの成長戦略において極めて重要な役割を果たしています。具体的には、急速に高まる日本国内のDX需要を的確に捉え、コンサルファームとしての売上拡大を実現するだけでなく、金融以外の新たな領域を開拓する先駆者としても機能しています。戦略/DXコンサルティングの売上収益は、クロスピア創設1年目には10億円、2年目には21億円、そして3年目に当たる2024年3月期には42億円と、いずれも当初計画を大きく上回りました。さらに、事業領域の拡大においても、官公庁や通信、製造、メディア、エンターテインメント等、多岐にわたる非金融領域の開拓に成功しています。この顕著な成長は、私たちの掲げるビジョンと市場のニーズが合致していることを証明するものです。マテリアリティと主要リスクデータこのようなニーズを受けて、シンプレクスグループでは、クロスピアがAI・UI/UX・クラウド・web3に代表される最先端テクノロジーの具体的なユースケースを考え抜いて戦略を策定し、シンプレクスがスピード感をもって技術検証やPoCを行い、必要があればゼロからプラットフォーム自体を作り上げています。このように、クロスピアとシンプレクスが一体となり、戦略策定から実装支援までを一気通貫で提供できるシンプレクスグループならではの座組は、他のコンサルファームとの差別化ポイントとなっています。さらに、クロスピアでは、コンサルティング経験者の積極的な中途採用に加えて、テクノロジー知見を有したシンプレクスからのグループ内出向も同時に推進しています。日々進化するテクノロジーに、多様なドメイン知識を掛け合わせることにより、顧客企業のビジネスの発展に貢献できる多彩なプロフェッショナルを擁している点も、競争優位性の源泉となっています。

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